海老根の花が咲いて  2001/04/22
           海老根(えびね)         宝鐸草(ほうちゃくそう)
 年度末で仕事の忙しさに紛れて、今月から、社内での身分が変わった事を忘れていた。これまで、管理職の末席に連なっていたのだが、社内規定により特別社員となったのだ。我が社で最初の特別社員だ。定年が延長になった際に導入された規定だが、以前の上司からは、廃止すると聞かされていたのだが、正式に規定変更の前に急激な親会社の事情による上層部の異動で、本社を退職した役員が我が社の社長に就任したり、変わりに我が社の役員が親会社へ移籍したりと、社内の体制が一変してしまった。昨年は、人員削減制作の為10数名が退職して行った。それに比べたら、規定通りの私の処遇なので、むしろ幸いな事といえるのかもしれない。
 庭のカイドウの花が散ってしまって、変わりに近くの山(現在は開発されて住宅地になっている)から移植した海老根が、小さな花をびっしりつけている。毎年元気に顔を出して、山の木々の間に可憐に群生していた光景を思い出させてくれる。環境が変わっても愚痴をこぼすでもなく、素直に季節になれば花を咲かせる。
 周りがどのように変化しようとも、私は私。人の為でなく、自分の為に仕事をしているのだ。年齢は確実にふえて行くのは仕方のない事だ。自然に逆らわず日常の生活を柔軟に、そして大切に生きていこう。
  ことのほか今年の海老根の花は美しい。
かつては、海老根が咲いていた山が開発されて住宅地になった。
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